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オオサンショウウオ博物ノート

オオサンショウウオ/大山椒魚/ハンザキ/博物学/その他

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鳥取県立博物館のフィギュア

 日本全国で、オオサンショウウオ・グッズを制作・販売しているところはどれほどあるんでしょうか…。
 「全国の博物館・水族館のミュージアム・ショップにあるかもしれないな」と思い始めて、気をつけながら探すと…ありました。

 鳥取県立博物館のサイト内にあるミュージアム・ショップで、オオサンショウウオのフィギュアを発見。さいわいなことに、電話で申し込む通販も行っているということで、さっそく3体ほどまとめて購入しました(すでに友人に1体をプレゼント)。



 このフィギュア、細かい表情も描き込んであって、とてもよくできていると思います。腹側には磁石が付いていて、冷蔵庫やスチール製本棚でメモ止めとして活躍しています(コンピュータ回りには置きにくいかも)。



 鳥取県立博物館(鳥取市東町2丁目124)のそばには千代川が流れており、県内の天神川、日野川とあわせて、それらの上流部はオオサンショウウオの主要生息地域となっているようです。



 この博物館の「常設展示>地学・生物展示室(1階)」には、巨大なオオサンショウウオの液浸標本が展示されており「全長143cm、体重44.3kg、推定年齢は65〜70歳」だそうです。すごいなー。
 サイト内にはその由来が書いてないようですが、『イモリと山椒魚の博物誌』(碓井益雄/工作舎/1993)には、この個体かもしれないと思わせる記述がありました。
「鳥取県八頭郡智頭町の大河原行省氏方で飼育されていたものがあり、全長一・一六五メートル、重さは一九キログラムあった。」(P.216)
「鳥取県智頭村の大ハンザキは昭和三三年(一九五八)死亡、推定年齢七五歳とされた。現在、…(略)…智頭村のものは鳥取県立科学博物館に、それぞれ液浸標本として保存、展示されている。」(P.220)

 こうしたフィギュアとしては、パラゴンのサイトで紹介した「週刊日本の天然記念物35/オオサンショウウオ」の付属フィギュアがあります。海洋堂の原型で、口に川魚をくわえています。
 このほか、チョコエッグの「日本の動物シリーズ第1弾 No.5」としてオオサンショウウオ・フィギュアがあるようです。プレミア価格が付いていて、購入する気にはなれませんが……。

===追記===
 「ネット素浪人」さんから貴重なコメントをいただきました。ありがとうございます。
 鳥取県立博物館に展示されているオオサンショウウオの液浸標本については、同博物館のサイト内にある「鳥取県立博物館研究報告 第42号」にくわしいPDF書類が公開されていました。
 「世界最大級のオオサンショウウオAndrias japonicus の標本」川上靖・平尾和幸・岡田純
 (http://site5.tori-info.co.jp/p/museum/digital/report/01/)
 このレポート(2005年)の冒頭には、次のように書かれています。
「2003(平成15)年7月20日に,鳥取県内で飼育されていた全長143cm,雄のオオサンショウウオが死亡し,鳥取県立博物館へ寄贈された。世界最大級のサイズであるばかりでなく,オオサンショウウオの寿命などを解明していくうえでも貴重な資料となるため,当館ではホルマリン溶液による液浸標本にし,常設展示室に保管・展示している。」
 短いけれども、とても貴重なレポートです。

 ちなみに、博物館名については、Wikipediaによると、次のようになるのでしょうか。
・1949(昭和24)年「鳥取県立科学博物館」設立
・1972(昭和42)年「鳥取県立博物館」に併合

 『イモリと山椒魚の博物誌』(1993年刊)の記述は「鳥取県立科学博物館」時代の情報のようで、ちょっと古いようですね。でも設立当初から展示はされていたのでしょうね。
 ということは、「鳥取県立博物館」の収蔵庫には、以前の液浸標本が眠っていることになるんでしょうか……。
 
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No.2|Comment(2)Trackback()

Comment

無題

2008/10/29(Wed)22:36

ここ見て欲しくなりました。買いに行ってきます。by鳥取に住むもの

No.1|by 風邪|URLMailEdit

文献訂正

2009/08/16(Sun)04:45

 液浸標本 見てきました。
 公式ウェブサイトの情報が十分でないので誤解を招いたようですが、2003年7月20日に死亡した個体です。当該標本は1993年時点では収蔵されておらず、また1997年に死亡した著者が知る由もなく。
 ただ、オオサンショウウオ標本は、開館当初より展示されていたように記憶しているので、現在ウェブサイトで記載されている以外の個体が収蔵されていた可能性はあります@元鳥取市民

No.3|by ネット素浪人|URLMailEdit

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